いい自分探しの手伝いをする。それが美容医療の本質です。そのためには再建外科医の臨床技術とその礎となる知識が不可欠です。何故なら人間の表情は深部〜表層に到るまであるべきバランスを保つことではじめて自然でありうるからです。 そのバランスが失われると違和感のある不自然な顔つきになってしまいます。その典型が表層皮膚だけを引っ張った結果生まれるいわゆる美容顔で、笑っているつもりでも目がひきつって笑っていないやフェイスリフト後の耳たぶが下に引っ張られてしまうなどの現象として現れるのです。 それでは美容医療の根幹であるべき再建外科の技術と知識とは何か? 唇裂、顔面裂であったり外傷、癌切除後の組織欠損を再建する際に形成外科医が何を考えるべきか、何をすべきかは患者さんにとって術後のQOLを占う切実な問題なのです。一人前(ただ形成外科専門医をもっていることではない)の再建外科医であれば、表面から見て誰からもできるだけ違和感なく、本人も人目が気にならなくなるには、深部組織(特に筋肉である)をどのように処置したらよいか、そして皮下組織・皮膚とのバランスは・・・という理屈抜きの瞬時の計算をするものです。 また手術中に予定外のことが起こったとしても間髪おかず対処できる訓練ができているのです。これは「鉄は熱いうちに打て―ということわざ通り、若いうちからでっち奉公した一人前の形成外科専門医のみが習得できているものなのです。これは優秀な大工さんが家を建てるときにその地形、土壌の性質、あるべき部屋の方角、機能性、周囲の建造物とのあるべき関係を理屈抜きに計算し、それにふさわしい建築手順、方法を瞬時に計算してしまうのと同じものです。 その修羅場を幾度となく繰り返した上に築き上げられた技術、臨床知識だけは、どんな優秀な医師が成書を諳んじて講釈ができたとしても、それだけでは手術・治療の現場では全く役に立たないものなのです。 ここに美容医療とくに手術手技においては再建外科医が行う美容医療にこだわる私がいるのです。 2008年10月 愛和クリニック院長 加曾利要介
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バックナンバー ・2007年6月:豊胸術について ・2007年4月:手軽に受けられるけど効果が低い治療 ・2005年3月:若返りの極意 ・2004年10月:流行・廃り ・2004年9月:どんなクリニックを選べばよいのですか? ・2004年8月:メスを使わない手軽な美容治療と本格的な美容手術の効果の違い |